斜視と診断されたら・・・
どんな治療があるの?
斜視は年齢や程度によって治療法が異なり、何より患者様おひとりおひとりの希望をお聞きして一緒に方針を決めていく必要があります。代表的な治療法をご紹介します。
メガネ(屈折矯正メガネ)
遠視・近視・乱視を伴う方には、屈折矯正のメガネ(またはコンタクトレンズ)を装用頂きます。はっきり見えると目がずれにくくなりますし、遠視が原因の調節性内斜視では、これだけで治ることもあるので必須です。
メガネ(プリズムメガネ)
軽度の斜視の場合、目に入ってくる光を特殊なレンズで屈折させて視線のずれを補正します。根本的な治療法ではありませんが、両眼視機能の獲得や、複視消失など期待できます。
視能訓練
斜視のタイプによっては、両眼を使って物を見る訓練や、眼をよせる訓練を行います。病院で視能訓練士によって行うもの、ご自宅で行うものなどがあります。
ボツリヌス注射
目を動かす筋肉(外眼筋)にボツリヌス毒素を注射することで筋肉を緩和して、症状を抑えます。
手術
目を動かす筋肉(外眼筋)の付いている位置を手術で調整することで、眼の位置を改善します。例えば外斜視の場合、外に引っ張りすぎている状態のため、〝外に引っ張る外直筋を弱める〟もしくは〝内に引っ張る内直筋を強める〟ことで、眼をまっすぐに向けます。一度筋肉を切り離して、操作したうえで縫い付けなおします。斜視のタイプや角度によって、片眼・両眼変わりますが、お子様の場合は大部分が両眼手術となります。一般的に小学生までは全身麻酔、その後は局所麻酔で、時間は30分~1時間程度のことが多いです。大部分の患者様で良好な結果が得られますが、時間経過とともに戻りが生じ、再度手術することもあります。